最終更新日 2022/04/14

水道水を浄水するフィルターの種類

ろ材(フィルター)の役割は?
浄水器は水道水から残留塩素や不純物を除去するためのアイテム。

 

浄水器として必要不可欠なのは「ろ材(フィルター)」です。このろ材が水道水に含まれる不純物を除去します。

 

ろ材には、活性炭やろ過膜、セラミック、イオン交換樹脂、逆浸透膜などといった種類があります。

 

いずれの場合にも、1種類のろ材ですべての不純物を除去するということは困難です。

 

そこで浄水器では、複数のろ材を組み合わせて使用することが多くなっています。

活性炭フィルター

活性炭とは木炭や竹炭、ヤシ殻炭などを1000℃近い高温にて加熱処理させたものを指します。形状は粒状、粉末状、繊維状、ブロック状と様々で、浄水器のフィルターで最も用いられているろ材です。

 

もともとの炭の表面に1ミクロン(0.01mm)の穴が無数に開いており、サイズに応じた物質を吸着する働きがあります。炭を活性化させることで穴がさらに細かくなり、網目状構造により不純物を吸着します。

 

活性炭フィルターの仕組み

 

活性炭に水を通すと、活性炭の表面からの引力(ファン・デル・ワールス力)により、水中の微粒子が活性炭に引き付けられます。

 

活性炭を利用したフィルターは低コストで製造できるため、一般家庭用から災害時の飲料水確保用まで幅広く活用されています。

 

活性炭フィルターの中には、大量の活性炭を用いた長寿命タイプや、不織布ふしょくふと活性炭を組み合わせて、ろ過能力を高めたタイプなどあります。

 

除去するもの

残留塩素・次亜塩素酸
トリハロメタン
カビ臭・カルキ臭
農薬

ろ過膜フィルター

中空糸膜

見た目は太めの白い糸だが、マカロニのように中心近くが空洞になっており、繊維に分離膜の働きが加わったろ材です。

 

活性炭よりも穴のサイズが小さく、粒子状の不純物を効率よく吸着する構造となっています。

 

0.1μm程度以上の粒状の物質を通さない。ろ過膜の主流素材。原理は活性炭と同様ですが、小さな容積の中により大きなろ過面積が得られるため広く使われます。

 

不織布

ポリエステルなどの糸を絡めて膜状にしたもの。(不織=織らない)多孔質で通気性に富み、不純物をブロックします。

 

一般的な浄水器のろ材は、中空糸膜フィルターと活性炭を組み合わせるものが多く、活性炭で残留塩素や有機物などを除去、ろ過膜で一般細菌やカビ類、サビなどが除去するといったように除去物質に幅広く対応させたものとなっています。

 

除去するもの

鉄サビ
細菌・雑菌
にごり成分

セラミック

セラミックフィルターは非常に小さなアルミナ結晶の粒を固めたもの。中空糸膜と同じ程度の除去能力を持ちます。

 

微細孔が均一に分布しており、粒の隙間で約0.1μm以上の粒状物質を除去でき、細菌類やカビ類などの不純物をろ過します。

 

焼き物であるため水圧が強くても歪みにくく、熱湯や薬品を通しても変形せず、再生利用が可能な特性があります。

 

デメリットとしては目詰まりが起こりやすく、ろ過膜のように表面積を大きくすることが難しいことが挙げられます。また、、セラミックフィルターを使用している浄水器は高価格になりやすいです。

 

 

除去するもの

鉄サビや細菌、にごり成分など

逆浸透膜(RO)

水分子だけを通貨できるろ膜を使用しており、このフィルターを通した水は限りなく純水に近い水となります。

 

わかりやすくいうと、海水や牛乳なども水にすることができるろ材です。

 

NASA(米国宇宙開発局)で開発されたろ過膜で、身近なところではスーパーに設置されている水販売機で用いられています。

 

RO(逆浸透膜)は、0.0001ミクロンほどの超微小の穴に、圧力をかけて水をろ膜に透過させることで濾過します。

 

ミネラルまでも取り除き、廃棄水が出るといったデメリットもありますが、放射性物質まで除去できるので浄水能力は極めて高いフィルターです。

 

 

除去するもの

細菌・病原菌
ウイルス
放射性物質
イオン
サビ
カビ
農薬
ミネラル成分

 

※他のろ材で取り切れない不純物の100%近く

イオン交換樹脂

イオン交換樹脂は、水中の金属イオンを吸着し、無害なイオンに交換するろ材。陽イオン交換樹脂と、陰イオン交換樹脂の2種類に分けられます。

 

交換に必要なイオンがすべて放出されると交換が必要となり、ほかのろ材(フィルター)と比べ交換期間が短く、コストが高いのがデメリットです。

 

ちなみにイオン交換樹脂では有機物や細菌類の除去はできません。他のろ材と組み合わせて使用するサブ的な立ち位置のろ材となります。そのため数はそれほど多くありません。

ろ材(フィルター)交換の必要性

どのフィルターも、長期間使用すれば浄水能力が低下します。そのため、フィルターは一定期間ごとに交換が必要となります。

 

フィルター交換を行わないと、以下のような問題が発生します。

 

ろ過能力が落ちて不純物がきちんと除去されない

フィルターは使用することで浄水能力が薄れていきます。不純物がどんどん蓄積され、フィルターが目詰まりを起こした結果、水流が悪くなったり、浄水能力が働かなくなります。

 

 

フィルターにカビが生える

使用期限の過ぎたフィルターを交換しないまま使い続けていると、カビが生える原因になります。

 

カビは、70%以上の湿度・20度から40度程度の気温・汚れなどの栄養分の3つの要素が揃った状態で発生します。不純物が溜まっているフィルターはまさしくカビが生えやすい環境です。

 

カビが生えたフィルターのまま使用していると最悪、体調を崩すことも考えられます。

 

 

浄水器を使用するならフィルター交換は必須

交換時期やをきちんと守り、できればそれよりも早めに交換を行うようにしましょう。

 

交換時期はろ材の種類、容量に加え、使用頻度や水の性質など様々ですが、基本的に水道水に対して製品ごとに交換時期が定められています。

 

また、一部の浄水器では本体に交換時期が表示されます。

浄水フィルターの処分方法は?

フィルター交換したあとに、不要になったフィルターをどう処分すればいいのでしょうか?

 

結論をいうと、何ゴミになるかは各自治体によって異なります。

 

浄水器フィルターが不燃ゴミとして扱われる場合もあれば、燃えるゴミで出してもよいと指示のある自治体もあります。

 

浄水器フィルターを処分するときは、フィルターの素材と各自治体の分別ルールを確認しましょう。

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